人生の大半の時間を過ごす職場での悩みは、それだけでもストレスが大きくなります。さらに人間関係の悩みとなるとそのストレスは、かなり大きなものになります。今回は、職場の人間関係での悩みを改善する方法についてお話します。
職場の人間関係に馴染めないという悩み
多くの人が長い時間過ごす職場では、さまざまな悩みがあります。特に多いのが、新しい職場に馴染めないという悩みです。
すでに出来上がった人間関係の輪の中に入っていくのは、多くの方にとって骨の折れることです。
特に、人間関係がいいとは言えない職場では、その苦労は大きな負担となり、最悪の場合は、ストレスで会社を休んでしまったり、退職してしまったりということもあります。
職場の人達との時間の使い方を見直す
働く人にとって大きなストレスとなりえる職場の人間関係に悩む社会人は多いのですが、何をどうしていいのかわからず手をこまねいていることがほとんどです。ここでは、職場の人達との時間の使い方についてお話します。
6つの時間の使い方
職場の人達との時間の使い方を、心理学的な見地から分析してみると改善方法が見えてきます。
分析するにあたって、分析するために必要な「6つの時間の構造化」について考えてみます。
基本的な項目は下記のとおりです。
- ①引きこもり
- ②儀式
- ③暇つぶし
- ④活動
- ⑤ゲーム
- ⑥親密さ
①引きこもり:自己防衛
時間の構造化1つ目は、引きこもりです。関係が良くない相手とはできるだけ関わりを持たないようにすることです。
引きこもりというと自分の部屋にこもりっぱなしと考えがちですが、ここでは、同じ職場に居ても関わり合いをもたいことも含みます。
②儀式
時間の構造化2つ目は、儀式です。関係を維持するための自己紹介やあいさつなど社交的なやり取りのことです。
職場の人と深く関わらなくてもある一定のストローク(存在を認めているというやりとり)が得られます。
③暇つぶし
時間の構造化3つ目は、暇つぶしです。いわゆる当たり障りのない会話のことで、円滑な関係を維持するために行われます。
一緒に教室に通うわけでない料理の話や一緒に出かけることのない旅行の話など軽い会話を指します。
④活動
時間の構造化4つ目は、活動です。ある目標に向けてお互いにどう向かうかを話し合うことです。
多少の意見の対立はあったとしても、お互いに建設的に問題解決に向けてどう動けばいいのかを話し合うことです。
⑤ゲーム
時間の構造化5つ目は、ゲームです。対象とする相手を自分の思い通りに動かそうとして不快感を生じさせることです。
映画などで犯人が「ゲームは終わりだ」というときのように、自分の思い通りにならないイライラ感満載の状況のことです。
⑥親密さ
時間の構造化6つ目は、親密さです。言葉からも推測できる通り、お互いに承認し合うことです。
親密さが増すことで、関係を維持したり、強化したりできるようになります。
無理のない範囲で現状の時間の使い方を変える
今回は、職場の人間関係での悩みを改善する方法についてお話しました。
職場での人間関係の悩みは、すぐに解決できないことがほとんどです。そのため、多くの方が時間に解決を委ねています。
ただ、多くの問題が時間では解決できないことも知っています。解決するためには膨大な時間と労力がかかることも知っています。
それゆえにたくさんのビジネスパーソンが解決を放置してきたと言えます。それほど根深い人間関係の問題を少しずつでも改善していくように動く方法があります。
それが今回お話した「6つの時間の構造化」です。この6つの項目に照らして、現状はどういう時間の使い方をしているのかを知ります。
次に、理想はどういう使い方なのかを考えます。そして、そのギャップはどこになるのかを知ります。円グラフにしてみると見やすくなります。
ギャップを埋める具体的な方法を3つ考え、翌日から一週間の具体的な行動を意識してやってみます。
ただし、無理をしてしまうと失敗してしまいます。少しでも躊躇する内容がある場合は、書き出しておいて、後日再考してみるといいかもしれません。